Q.不動産を購入・売却する時に不動産会社の選定で気を付ける事を教えて下さい。

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Q.不動産を購入・売却する時に不動産会社の選定で気を付ける事を教えて下さい。

A. 物件を購入する際はその物件特有のリスクを発見する知識と経験がある不動産会社、また売却する際は物件の良い特性や資産価値をきちんと見出せる不動産会社を選定することが重要です。

前者は不動産に関するリスクヘッジだけでなく、契約に関するリスク管理や条件交渉能力もきちんとある仲 介人であることが失敗の少ない物件購入に繋がります。後者は物件のアピールポイントをより多く且つ正確 に盛り込む事により、価格設定時のロスを防いでより高値での売却が見込めます。 購入・売却を問わず、より知識が多く誠実で迅速な対応力のある不動産会社が適切ですが、初見でそれを見 抜くのは中々難しい課題ですので下記のポイントを確認する事をお勧めします。

【購入の場合】
 ◆検討中物件の地域の特性(相場や地形や災害リスク等)を把握しているかどうか
※投資用物件の場合は地域別の賃貸需要(賃貸相場や設備や間取り等)についても知識が必要です
◆周辺相場と比較して、検討中物件の価格根拠が説明できるかどうか
 ◆その会社で取扱いが多い不動産種別(更地・戸建・分譲マンション・共同住宅の収益不動産・商業の収益 不動産 等)が検討中物件の不動産種別と一致しているかどうか
◆条件交渉(価格や契約内容)を前向きにしてくれるかどうか

【売却の場合】
◆物件の特性(良い点と悪い点)を説明できるかどうか、またその地域の事に詳しいか
◆査定価格根拠を周辺事例等のエビデンスを用いて細かく提示できるかどうか ※現実的ではない高値での価格査定をして期待感から媒介契約を取得する会社が多く、結果的に「売れ残り 物件」としてとても安価な売却価格になってしまうこともよくあります。予想最高売却価格だけでなく、最 低売却可能価格まで提示してもらい、その価格内での売却の可能性やスケジュールなどを細かくヒアリング しましょう。
◆自社で情報を囲い込みせずに、不動産流通機構(「レインズ」という不動産の流通を透明化するシステ ム)に販売図面を作成のもとすぐに登録してもらえるかどうか。
※物件情報を不動産流通機構に適正に登録する不動産会社であれば、基本的にその会社の顧客数は売却にほ とんど影響しません。(ただし、販売図面が無い物件は開示情報が少なく事実上の囲い込みと変わらないケ ースが多い為、図面の登録まで必ず確認してください。)情報を全て公開する事で、全国のより多くの不動 産会社が顧客への紹介や HP 掲載などをするため、一社で独占販売するよりも高い確率で、売却期間におけ る一番好条件の購入検討者に出会えます。それとは逆に、自社のみで営業活動する不動産会社は買主からの 手数料目当てに自社成約を優先してしまい、結果的に最高条件での取引が難しくなります。
◆その会社で取扱いが多い不動産種別(更地・戸建・分譲マンション・共同住宅の収益不動産・商業の収益 不動産 等)が検討中物件の不動産種別と一致しているかどうか

いずれにしても、不動産売買の営業活動は不透明な部分が多い為、情報開示を適切に行い活動状況を出来る 限り可視化してくれる不動産会社が信頼できる会社と言えます。 特に、大切な不動産を売却する場合は、表面上の会社名や人柄で信用するよりも、信憑性の高いエビデンス や価格設定に基づいた売却スケジュールなどを確認し、期間内に反響が少ない場合は媒介契約の更新をしな い旨を伝えることで、媒介契約を締結する会社へ誠実な対応を仰ぐことができます。